サービスの料金や相場を確認しているスーツの女性
公開日:2017年12月11日/更新日:2021年12月3日
監修:遠藤まなみ(代表カウンセラー)

心理カウンセリングの相場はいくら?保険は適用されるの?


心理カウンセリングの料金相場は、都市部か地方といった地域的なもの、またサービス機関や内容的なものによって様々です。

 

通常民間で運営しているカウンセリングルームの料金相場は、1回約60分あたり10,000円から15,000円前後、地方では7,000円から12,000円前後になります。

 

もちろんこれらより低額(60分あたり3000円から5000円)であったり高額(60分あたり15000円以上)であったりするケースもあります。

 

医療機関で精神治療として医師が行うカウンセリングは保険が適用されますが、医師以外のカウンセリングについては保険適用外になります。

心理カウンセリング料金が高額になる理由は?


民間のメンタルケア料金が高額なの理由は、運営費(家賃、人件費、諸費用など)が必要になるからです。

 

例えるなら、弁護士や税理士といった「士業」と同じように税金の補助などは一切ないのも高額になる理由のひとつです。

 

またどうしても心理カウンセリングの料金が高くなってしまう理由として、

  • リラックスして相談できる落ち着いたスペース(空間)が必要。
  • クライアントの心を扱う心理の専門家が1対1で対応する。
  • 心理カウンセリング後のアセスメント(状況の理解、分析など)が必要。
  • クライアント自身に合わせたメンタルケア(精神療法)が必要。
  • 市場が小さく欧米のように心理カウンセラーに気軽に相談する文化がない。

 

といったものが挙げられます。

 

心理カウンセリングを受けるプロセスとして、まずリラックスして相談しやすくなるような環境が必要となります。

 

そしてクライアント一人ひとりに合わせ、心理カウンセラーが1対1で対話を行います。

 

そして抱えている悩みや問題について状況を把握、理解、分析、解決に向けた提案など、心理カウンセリング後のアセスメントやメンタルケアにも多くの時間を必要とします。

 

また欧米では気軽にカウンセラーにそうだんできる環境や文化がありますが、日本ではまだそのような環境や文化になっておらず、市場も小さいためどうしても料金が高くなってしまうという背景があります。

 

ちなみに心理カウンセリングを受けることが日常的なものであるアメリカでは、一般的に1時間あたり65ドルから250ドルくらいの範囲での料金設定となっているようです。

国や自治体でサービスて供する無料相談との違いは?


もちろんカウンセラーへの相談や話し合いを無料で行ってくれる機関はあります。

 

たとえば国(厚生労働省)や自治体の機関で行っている相談事業のカウンセラー相談(悩みホットライン)は、ほぼすべて無料(相談時間は1人30分以内など)で利用ができます。

 

ところがこういった自治体の機関で行っている無料のメンタルケア相談・相談事業は、なかなかつながらず担当者もその度に変わるなど不便に感じる部分もあります。

 

また全国の保健所では「心の健康相談」を行っていて、専門の医師に無償で相談できメンタルケア・サポートを受けられるところもあります。

 

さらに精神保健福祉センターでは、うつ病や薬物依存といったものから思春期の恋愛相談に至るまで、広い範囲に渡り無料で電話相談・対面相談を受けられます。

 

ここで理解しておきたいのは無料でカウンセラーに相談し、サービスを受けられる理由はただひとつ「税金で運営されている」ということです。

低価格でメンタルケア可能なサービス機関もあり!注意するポイントとは?


高額なイメージが強い心理カウンセリングですが、もちろん安い価格でメンタルケアサービスを提供している機関もあります。

 

たとえば、低額なカウンセリング機関の場合は「話や愚痴を聴くだけ」といったサービスもあり、相場は2000円から3000円で済むところもあります。

 

ただ注意してほしいのは、こういった低額な機関の場合は、心理カウンセラーとして必要な資格を持っていない心理カウンセラーや、書籍や教材をもとにした心理テクニックを少しかじった程度の人が行っているケースもあるので、事前にホームページで確認しておくなど注意が必要です。

 

また大学の心理相談室などでは、大学院生が研修として低価格でクライアントからの相談を受け付けてくれるところもあります。

 

自分の抱えている悩みや問題に合わせて、どのようなメンタルケア・サポートがあるのかを見極める必要があります。

 

また自分にとってどのようなサービスを受けることがベストなのかを選択する必要があります。

 

いきなり有料のサービスに申し込まず、まずは無料で複数(3つ以上)の機関に相談してみるのがおすすめです。

自分にとって最適の心理カウンセラーを探し出すポイントとは?


自分が抱えている悩みや問題を解決するために、自分にとって最適の心理カウンセラーを見つけるにはどうすれば良いのでしょうか?

 

ここで1番お伝えしたいのは、カウンセリング料金は安すぎても高すぎても良くないという点です。

 

カウンセラーによる精神的メンタルケアやサポートは、医療行為ではないので医療保険の対象にはならず、必ずある程度の実費がかかります。

 

もちろん心理カウンセラーに相談し、精神的メンタルケア・サポートを受けるクライアントが最終的な判断や決定をします。

 

でも料金の高い・安いといった点だけに目を向けるのは絶対におすすめできません。

 

その心理カウンセラーの資格や実績、また写真があればその顔や表情、人柄、そしてクライアントが抱えている悩みや問題の解決に対する考え方や進め方など、多方面な部分からカウンセラーを見つめていく必要があります。

 

つまり資格や権威だけにとらわれず、人間性やこれまでの実績、利用したクライアントの声や評価(レビュー)などを含め、総合的に判断することが自分にとって大切になります。

 

なぜならそれが、あなたが抱えている悩みや問題の解決に確実につながるからです。

 

ここでは、心理カウンセリングの料金や相場について紹介しました。

あなたにとって何かのお役に立てれば幸いです。