INFJの恋愛で悩む女性
公開日:2023年11月15日/更新日:2024年4月20日
監修:遠藤まなみ(代表カウンセラー)

INFJとは!?内向的で直観的、優しく共感的、また計画的な思考を持った思いやりのある性格の人!


INFJとは、アメリカで開発された性格の分析ツールで、マイヤーズ=ブリッグス・タイプ指標(MBTI, Myers-Briggs Type Indicator)における16種類の性格タイプのひとつです。

 

またINFJは、主な特徴の頭文字4文字を取った略称です。

その詳細を以下に記載します。

  1. I(内向性、Introversion):内向的な性格で自分の内面を重視する傾向がある。大勢の中よりも少人数での関わり(表面的な交流よりも意味のある人間関係)を好む。
  2. N(直観、iNtuition):細かいデータや事実よりも、全体的なコンセプトやアイディアを捉える能力が高い。物事に対して直感や第六感で決断をすることが多い。
  3. F(感情、Feeling):他人の感情を感じ取る能力(EQ)に優れ、人との繋がりを重視する傾向がある。対人関係で問題が発生すると、解決に向けて積極的に働きかける。
  4. J(判断、Judging):物事の計画を立て、組織的に行動を進めることを好む傾向がある。特にスケジュールを重視し、効率的に管理する能力が高い。

 

一般的にINFJのタイプは「Advocate(擁護者、アドヴォケイト)」と呼ばれていますが、日本のサイトでは「提唱者」と訳されることもあります。

 

この違いは、翻訳や文化的な解釈の違いによるものです。

 

INFJがどんな人を分かりやすく表現すると、内向的で直観的、優しく共感的、また計画的な思考を持った思いやりのある性格の人です。

 

基本的に物静かですが、個人的には強い価値観や理想主義者であることが多いと言われています。

 

さらに感受性が高く情熱があり、他人の気持ちを深く理解して、何か助けになるよういつも心がけている。

 

INFJはそんな特性を持った人のことを指します。

 

 

恋愛におけるINFJの特徴と傾向をセルフチェックで自己分析してみよう!


INFJは一般的に「まともな恋愛ができない」と言われていますが、はたしてそれは本当でしょうか?

 

この記事を読んでいるあなたは、かなりの高確率で恋愛に関する悩みや問題を抱えていると思われます。

 

まずはINFJが抱える悩みを10個ピックアップしているので、自分が同じようなケースに当てはまるかセルフチェックしてみてください。

  1. 相手(将来の彼氏、彼女)に高い理想(外見、趣味、職業、家系など)を求めている。そのため現実的に自分の理想に合う人と出会うことがない。理想と現実のギャップで失望や挫折に陥ってしまう。
  2. 深い感情や複雑な感情があっても、内向的な性格のため感情を上手に言葉にすることができない。それなら何も言わないほうが良いと判断し、自分の感情を置き去りにしてしまうことがある。
  3. 過去の経験に囚われがちで、過去の恋愛の失敗についても記憶がはっきりと残っている。基本的にネガティブな経験は心の奥深くにトラウマのように刻まれ忘れることができない。
  4. 相手を失望させたくないという強い責任感から、自分より相手の要望や幸福を優先させてしまう傾向がある。他人に共感的で自己犠牲の行動をしてしまうことがある。
  5. 対人関係の調和を重視しているため、人に拒絶されることに対して極端に敏感で強い恐怖を感じてしまう。拒絶されることが、自分の不完全さを突き付けられているように捉えてしまう。
  6. 人を信頼するまでに、その人の挙動や行動、価値観、考え方などを深く理解する必要があるため、信頼関係を築くまでに時間がかかる傾向がある。信頼関係が築かれると長続きすることが多い。
  7. 相手の言葉や行動の意図や感情を読み取ることが得意なため、相手のちょっとした反応や変化に過敏になってしまう。相手の真意を深く分析してしまい、恋愛関係においてもいい状態を保つことができない。
  8. 内向的な性格のため、控えめな言動や振る舞いが「無関心で冷たい人」「社交的じゃない」「コミュニケーションができていない」といった形で誤解されてしまう。どちらかと言えば、非言語的なコミュニケーションを重視する傾向がある。
  9. 恋愛だけでなく、仕事や日常生活においても非常に高い理想と期待を持っている。その完璧主義的な考え方が自分自身に圧をかけ、ストレスや燃え尽き症候群を引き起こしてしまうことがある。
  10. 他人へ感情にとても敏感で、深く入りすぎて自分が飲み込まれてしまう傾向がある。「他人の借金に支援してしまう」「他人の問題を自分の問題のように感じ心理的負担を感じる」「社会問題に対して深く共感し、自分の生活や健康が疎かになる」など。

 

いかがでしたか?

自分に当てはまる項目はどれくらいありましたか?

 

当てはまる項目が4つ以上ある場合はINFJに該当する可能性が高いです。

 

ただし上記のセルフチェックの結果は確信的なものではなく、現在においてもそれらの信頼性や妥当性についての研究や立証は継続しています。

 

従ってこれらの結果は、あくまで参考程度に捉えて頂けると幸いです。

 

 

「高い理想と期待に対する現実と失望」「内向的性格で完璧主義」「強すぎる直観と洞察力」!?なぜINFJは「まともな恋愛ができない」と言われてしまうのか!?


INFJは恋愛で悩む、また恋愛がなかなか上手くいかずに苦しむ傾向があります。

 

そもそもINFJの恋愛問題は、基本的に内向的な性格でありながら完璧主義であることと、相手の言動を鋭く読み取ってしまう直観と洞察力が原因で、相手(将来の彼氏、彼女)に高い理想と期待を求める傾向があります。

 

また恋愛において、INFJの性格タイプの人が選びがちなパートナーのタイプは、本人の内向性や深い感情、鋭い直観、倫理的な価値観などの特性に影響されることが多くなります。

 

INFJが恋人に選びがちな相手の条件としては、

  1. 感情的に深い人:自分と同じような感情的な深さや複雑さを持つ人に惹かれやすく、同じ感覚で自分の感情を深く理解し共感できる人を求める。
  2. 倫理的かつ道徳的価値観を持つ人:自分と同じような倫理的、道徳的価値観を持つ人に惹かれやい。理想を実現しようとする理想主義や社会正義に関心がある人を好む。
  3. 内向的な性格の人:こちらも同じように、自分と同じ内向的、内省的で深く考える感覚の人に惹かれる傾向がある。
  4. 創造的、独創的な人:創造性や独創性を重視する傾向があり、芸術的な才能や独自の視点を、考え方を持つ人に魅力を感じる傾向がある。
  5. オープンマインドで理解力、共感力のある人:自分の独自の世界観を受け入れ、共感し、理解してくれる柔軟な思考を持つ人を好む傾向がある。
  6. 直観的で心が安定している人:自分と同じような直観的な判断力を持つ人、また落ち着きがあり信頼できる人を求める傾向がある。
  7. 自己成長に興味がある人:自己成長や自己実現をとても重要視するため、同じような思考を持ち、精神的に成熟している人(自分より年上)を恋人として選ぶ傾向がある。
  8. コミュニケーションスキルが高い人:自分自身が内向的な性格でありながらも、コミュニケーションの重要性を重視していて、コミュニケーションスキルの高い人に惹かれる傾向がある。

といった8つが挙げられます。

 

これらの条件はINFJが恋愛関係で重視しているポイントとなりますが、もちろん一般的な傾向として挙げているので、個人個人によってのそれぞれの強弱やバランスの偏りはあります。

 

 

INFJの人が恋愛できない3つの理由とは!?あなたの恋愛傾向タイプを自己分析してみよう!


それではINFJが恋愛できない理由を、大きく分類した3つに分けて紹介します。

 

自分に当てはまる項目があるか、セルフカウンセリングしながらじっくりと読み進めてみてください。

 

【INFJの人が恋愛できない理由①】高い理想と過剰な期待


INFJには高い理想と過剰な期待を持った恋愛傾向があります。

例えば彼氏候補や彼女候補となる相手に対して非常に高い理想を持つことがあります。

 

さらに、現実の人間関係がこれらの理想や条件に満たない場合は失望してしまうケースが多く見られます。

 

相手に対する具体的な理想像を挙げると、

  • 外見:同性から見ても魅力的な外見や特定の身体的特徴がある。(例、背が高い、スタイルが良い、イケメン、美人など)
  • 経済的安定:収入が高く安定した職業に就いている。経済的に自立していることが最低条件。
  • 知的能力:高い教育水準、環境、実績の他、知的好奇心や雑学などに対しても深い知識がある。
  • 倫理的、道徳的価値観:強い倫理観や社会的正義などに対する深い関心があり、強い意志を持っている。
  • 芸術的才能、精神的成熟:独自の芸術的才能や創造性、表現力があり、精神的に自立した自己認識の高い人。
  • 感情的に繋がっている:自分を深く理解し、考え方や捉え方を共感してくれる。性格はオープンでコミュニケーション能力が高い。

といったものが挙げられます。

 

世の中には上記に挙げたようなものを備えている人は沢山いると思われます。

しかし恋愛とは、お互いの好みや合意があって成立するものです。

 

自分がいくら相手に求めても、相手が自分を求めてくれるかは別の問題です。

 

もちろん恋愛が上手に進行するケースもありますが、相手に対する理想的なパートナー像が非常に厳しく設定されていることが原因で、現実の世界での恋愛関係をより困難にし、結果として上手くいかないという結末を迎えることが多いようです。

 

【INFJの人が恋愛できない理由②】感情の深さと複雑さ


INFJには感情の深さと複雑さがあり、その独特の感性を共感してくれる人を好む傾向があります。

たとえば何気ない日常会話をしていたとしても、複雑な内面の考え方や思考を分析しています。

 

分かりやすい例で言えば、学校や職場での人間関係や状況に対して一般的な人より深い洞察、感情があり、特に人間関係に対しては強いストレスを感じてしまうケースが多いようです。

 

また初対面の人に対しても、警戒心が強いがゆえに直観を使ってその人の本質や感情を感じ取ろうとするところがあります。

 

本当の自分を隠して接してしまうといったようなケースも含まれます。

 

これらは恋愛においても同様で、どちらかと言えばこういった人間性を理解してもらえない人の方が多く存在しているため、確率的な問題で恋愛が上手くいかないという結果になることが多いようです。

 

そして、こういった経験をして挫折しながらも自分を変えることが難しく、過去の辛い経験に囚われ、同じ失敗を繰り返すことがあります。

 

【INFJの人が恋愛できない理由③】内向的性格とコミュニケーション


INFJは内面的な思考プロセスを優先し、コミュニケーションにおいて即座に反応(会話のキャッチボール)するのが難しいと感じる傾向があります。

 

これは相手の言葉に対して深く考えてしまうため、ある程度の時間が必要となります。

 

また自分を上手に表現することが苦手であり、

  • 「頭の中では分かっているが、どう言葉にして伝えればよいか?」
  • 「プレゼンや公式なスピーチなど、大勢の人の前で話すのは不安がある」
  • 「学校や職場のグループディスカッションで、自分が出しゃばって発言することができない」

といった理由で、自分の感情をオープンにすることに対しての抵抗感が強くなります。

 

これは相手が初対面の人であっても同様で、緊張や不安を感じることが多く、自分の心を開くまでに多くの時間が必要となります。

 

つまりINFJが持つ内向的性格が、人との新しい出会いや人間関係構築を難しくしている現状があります。

 

そしてこの状況は恋愛においても同じ仕組みで、

  • 初めて出会った恋人候補(彼氏、彼女)に対する極度の緊張が、まともに会話をすることを難しくしている。
  • 恋愛の初期段階の会話やデートなどでも緊張しやすく、本当の自分を隠して接してしまう。
  • 付き合いが続いたとしても、コミュニケーション不足やすれ違いが原因で別れてしまう。
  • 過去の辛い経験を忘れられず、より内向的になってしまい次の恋愛に進むことができない。
  • 上記のプロセスを経験することで「自分は恋愛ができない人だ」と勝手に認知してしまう。

といった流れから、人間関係を含め恋愛に対して臆病になってしまう結果となってしまうのです。

 

 

【まとめ】INFJの恋愛問題の克服に必要なのは「現実を受け止め自己理解を深める」こと!大切なことは「認知の歪みを修正する」ことと「コミュニケーションスキルを向上させる」こと!


いかがでしたか?

INFJの恋愛における特徴や傾向、また恋愛できない理由などを詳しく紹介しました。

 

INFJタイプの性格の人は、内面的性格や完璧主義、深い感情などの自己認識が背景にあるため、医学的な治療や薬物療法の対象ではなく、自己改善がとても効果的です。

 

ではどのようにすれば「INFJは恋愛ができない」というイメージを覆し、素敵なパートナーとの恋愛関係を築いていくことができるのでしょうか?

 

それは前述の「INFJが恋愛できない3つの理由」で挙げた、

  1. 高い理想と過剰な期待
  2. 感情の深さと複雑さ
  3. 内向的性格とコミュニケーション

に対して、強い覚悟を持って積極的にアプローチをしていくことです。

 

ポイントとしては、

  • 幅広い視野を持ち、相手の欠点や相違点を個性の違いと受け入れ評価する柔軟な考え方を持つ。
  • 現実を見つめ、現実的な恋愛関係に必要なものを改めて考え、完璧主義から脱却する。
  • コミュニケーションスキルを身に付け、人と人との意思疎通をオープンにする。
  • 常にオープンな対話を心がけ、誤解を減らし、理解を深め合える人間関係を構築する。
  • 感情の深さや内向的性格といった自分の個性を受け入れ、それを強みとして認識し、自分自身を上手に管理・コントロールできる方法を学ぶ。

といったものがおすすめです。

 

具体的な方法としては、まず認知の歪みを修正(認知行動療法)することが肝心です。

認知の歪みとは分かりやすく言えば「その人自身のものごとの捉え方や考え方」です。

 

自分が恋愛や人間関係において悪循環となっている思考を修正することで、人間関係に対する捉え方や考え方が改善され、それが恋愛関係においても十分に活かされてきます。

 

関連する書籍を読んだり、信頼できるカウンセラーに相談することが効果的です。

 

もうひとつの方法としては、簡単に言えば人に接する機会を意識的に増やして「人と接することに慣れる」というものです。

 

人間関係が苦手だと感じているならば、人間関係についてトレーニングすることが最も早い克服方法です。

 

コミュニケーションスキルは、トレーニングすることによってどんな人でも身に付けることが可能です。

 

  • 人とたくさん会話をする。
  • 自分の気持ちを相手に伝える。
  • 相手の話をしっかり聞く。

言葉にすると簡単なようですが、これらを意識的に行うことでコミュニケーションスキルは自然と身に付きます。

 

自己表現が上手にできるようになると、人間関係をはじめとして恋愛においても良好な関係を継続することが可能になります。

 

自らの意志で人との接触機会を意識的に増やすことが、克服への鍵となります。

 

上記2つの改善方法に取り組んで、ぜひINFJタイプの人は恋愛ができない(難しい)という壁を乗り越えてください。

 

もしあなたがINFJだったとしてもまったく落ち込む必要はありません。

なぜならデメリットだけが目立っているだけで、INFJにはたくさんのメリットもあるからです。

 

たとえば、

  • 他人の感情を深く理解し共感する能力が高いので、深い人間関係を築くことができる。
  • 直観的に物事を捉える能力があるため、未来予想や計画立案が得意。
  • 強い倫理観と当特的な価値観があり、リーダーシップが取れる指導力に優れている。
  • 創造性と想像力が豊かであり、アートや文学、音楽などの芸術的分野で優れた能力を発揮する。
  • 内向的な思考で深く考えることにより、自己反省を通じて自己成長を図ることができる。
  • 対人関係において、衝突を避けるため、相手に対し配慮深い対応が自然にできる。
  • 深い感情と感性があることで、人の問題や悩みに対して鋭い洞察と共感を持ってアドバイスをすることができる。
  • 特に親しい人のために力を尽くし、心から貢献しようとする考え方を持っている。

のように、これらはまだ一部ですが、多くのメリットがあることで日常生活をはじめ、学校、職場、人間関係など様々な場面でポジティブな影響を与えることができます。

 

つまりINFJタイプの人を簡単に表現すれば、「とても心が優しく理解力と共感性を備えた繊細な人」と言えるでしょう。

 

そしてその特性を上手に改善し活用することで、自分にとっての人生をさらに豊かで価値のあるものにすることが可能になります。

 

分かりやすく言えば、「どのようにして、自分の特性を世界(環境、境遇、刺激など)に上手く順応させていくか」ということが1番大切な部分になります。

 

ちなみに確定的なものではありませんが、有名人でINFJだと推測される歴史上の人物として、

  • マハトマ・ガンディー:インドの独立運動の指導者で、非暴力と平和主義の象徴と言われる人物。
  • マーティン・ルーサー・キング・ジュニア:アメリカの公民権運動の指導者で、平和と社会主義のために戦った人物。
  • マザー・テレサ:コルカタの貧しい人々に命をかけ奉仕した、慈善活動で知られるカトリックの修道女(シスター)。
  • カール・ユング:分析心理学の創設者であり、深層心理の研究に貢献した人物。
  • ネルソン・マンデラ:南アフリカの反アパルトヘイト運動のリーダー、後に南アフリカの大統領に就任した人物。

といった名前が挙げられます。

 

上記の人々はINFJの特徴である強い道徳観、平和と調和に対する深い考え、影響力のあるリーダーシップスタイルを持っていたとされています。

 

もし今のあなたが、INFJの恋愛で悩んでいるとしたら、ほんの少しだけ勇気を出して、今までの自分自身を受け入れ、正面から向き合い、潜在的な才能や能力を良い方向に向けることに全力を傾けてみてください。

 

その行動が、今までにない本当の幸せを感じられるような恋愛を生み出すことに繋がっていくことでしょう。

 

この記事が、あなたの気持ちを軽くし、あなたの人生を前進させるきっかけとなれば幸いです。

 

 

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